みなさんはヨガをご存知でしょうか?
ヨガはもともと、瞑想の世界に入って正理と一体となること、つまり心身の修行のことです。最近では健康法として行われていますが、実はこれ、筋トレにも効果的なのです。
「体を内側から鍛えたい」
「スポーツで高いパフォーマンスを発揮したい」
そういう方々にとってヨガは最適のトレーニング方法といえるでしょう。
当記事では、筋トレという観点からヨガを取り上げてみたいと思います。
ヨガで鍛えられる体の部位とは?
筋トレといえば、たとえば腹筋、腕立て伏せ、スクワット、あるいはベンチプレスなどが連想されますよね。
しかしこれらのトレーニングで鍛えられるのは、アウターマッスル、外側の筋肉なのです。
たしかにアウターマッスル・トレーニングをすれば、筋肉を大きくして、逞しい体を手に入れることができます。プロレスラーやボディビルダーの体を想像していただければよいでしょう。より強大な「パワー」を得るために、あるいは筋骨隆々とした逞しい体を手に入れるためにするのが、アウターマッスルのトレーニングなのです。
これに対して、ヨガはインナーマッスルを鍛えます。
これは腹筋や上腕二頭筋などの体の表面にある筋肉ではなく、目に見えない、体の内側の筋肉のことです。
たとえばみなさんは「体幹トレーニング」という言葉を聞いたことはないでしょうか。体幹トレーニングはまさにインナーマッスルを鍛えるトレーニングのことです。このインナーマッスルを鍛える方法のひとつとして、ヨガが挙げられるわけです。
体幹トレーニングに関しては自宅でできる体幹トレーニングまとめをご参照!
インナーマッスルを鍛えるメリットは?
インナーマッスルを鍛えるメリットは、体を大きくせずに、しかし力強く躍動するしなやかな体を作ることができるということです。
たとえばテニスプレイヤー。ムキムキな人はあまり見ませんよね。それはなぜかというと、テニスは瞬発力が重要なスポーツだからです。筋肉を大きくしすぎると、その重さのぶん動きが遅くなってしまいます。
私も過去にテニスをやっていましたが、体の大きい人のするテニスは、どこかもたついた印象を受けるんですよね。
しかし、まったく筋力トレーニングをしないのでは、体力も持久力もつきません。地面を蹴ってボールを追い、素早く打ち返す、こういった動作には高い筋力が必要です。
アウターマッスルの筋トレももちろんしますが、インナーマッスルをしっかりと鍛えておくことによって、高い瞬発力を発揮することができます。そのような鍛え方はテニスのようなスポーツにはぴったりであるわけです。
インナーマッスルとのトレーニングが有効なのは、スポーツだけではありません。
たとえばバレエダンサーには、この手のトレーニングは必須といってよいでしょう。バレエダンサーはあらゆる技を軽々と繰り出して観客を楽しませますが、それは実際は全身の筋肉を酷使するきつい運動です。
体力、筋力がなければ長時間踊ることは不可能です。特に足腰の筋肉はしっかりと鍛えておかなければなりませんが、ダンサーの難しいところは、筋肉を大きくすると踊ったときの見映えが悪くなってしまうということなのです。
体をしっかりと鍛えつつも、細く保たなければならない。したがって練習のしすぎ、トレーニングのしすぎは絶対にダメなわけですね。
体を細く保ったまま、長時間踊る筋力を身につけるには、インナーマッスルを鍛える必要があります。
特に初心者は体幹トレーニングなどによって「踊れる体」を作ることが必要不可欠なのです。筋肉が大きくなってしまうアウターマッスルのトレーニングを避けながら筋肉と体力をつけるには、やはりヨガなどのインナーマッスルトレーニングが有効なんですね。
インナーマッスルを鍛えるとダイエット効果も?
インナーマッスルトレーニングは、ダイエットにもぴったりです。筋肉を鍛えることによって、基礎代謝がアップします。
この基礎代謝とは何かというと、同じ運動をしたときに消費されるカロリーの数です。筋肉がついている人のほうが基礎代謝が高いので、それだけ「痩せやすく」「太りにくい」体だといえるんですね。
ダイエットにはリバウンドの危険性が付きまといますが、運動で痩せればその心配はありません。
また、先述のようにインナーマッスルトレーニングは体の内側の筋肉を鍛えるものですから、ムキムキになってしまう心配はありません。ダイエット方法としては特に女性におすすめです。
加えて、ヨガはそれ自体が比較的楽な運動であるというのも、ひとつのメリットといえるでしょう。
アウターマッスルのトレーニングは非常にきついものばかりですが、ヨガはそれほどきつくはありません。ハードなダイエットは長続きせず、結局痩せることができなかったりしますが、ヨガなら誰もが長く続けることができるのではないでしょうか。
その意味でヨガはダイエットにも良いのです。
ヨガをするときの注意点
ヨガをするときの注意点は、正しい姿勢、フォームを心掛けるということです。
間違ったやり方では効果を得られませんし、体を痛めてしまう可能性もあります。自己流ではなく、できれば最初はヨガの教室に通ったほうがよいでしょう。
それが難しければDVDなどで勉強するしかないのですが、その際には自分のやり方が正しいのかどうか、しっかりと研究するようにしてください。
ヨガをするには、ヨガマットが必要となります。床に膝をついたりしますから、体を保護するのに必要なのです。
タオルなどを代わりに使うことはできますが、床にタオルを一枚引いただけでは、たぶん膝をついたときに結構痛いのではないかと思います。
布団やベッドなど柔らかいものの上でやると、姿勢が崩れ、効果が低くなってしまいますので、やはりヨガマットを一枚購入されるのがよいと思います。
また、ヨガ教室に行くときには、運動着も持って行かなければなりません。ジーパンやスーツではいけないということです。
タンクトップに、細めの柔らかいパンツなど、体の線の見えるウェアを持っていきましょう。ヨガウェアで調べればその手の商品はいくらでも出てくるはずです。
なぜ体の線が見える服装でなければダメなのかというと、先生が、あなたのフォームが正しいかどうかを見られないからです。
たとえばスエットなどを着てヨガをやると考えてみてください。関節がどのように曲がり、角度はどれくらいで、筋肉がどのような状態なのか、わかりにくいですよね。
ダンスもそうなのですが、先生があなたに指導をするために、体の線の見える服装が必要なわけですね。
ヨガ筋トレのまとめ
以上、ヨガについて見てきました。しなやかで瞬発力の高い、高持久力の体をつくるにはインナーマッスルのトレーニングが不可欠であり、そのひとつの方法としてヨガがあるのです。
ちなみに、ヨガをトレーニングとして取り入れる場合には、筋肉サプリを飲むと効率がアップします。併せて検討されてみるとよいでしょう。